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執筆者の写真鈴木ひでひと

9月も終わりですね。

だんだんと日が短くなって、季節の移ろいが忘れられることなく進んでいるのを感じることができます。もうすぐ10月、みなさまはいかがお過ごしですか?ワクチン接種の副反応でつらくはないですか?時間が経てば収まるとはいえ、人それぞれに程度が違うのはまいりますね。


お越しくださいましてありがとうございます。ワクチン接種で副反応が軽微だったひでひとです。どうぞ、ごゆるりとお寛ぎくださいね。ご興味のある方はこちらから過去記事なぞもご覧くださいね。


さて、一カ月以上続いていた「緊急事態宣言」ですが今月末の期限をもって全面解除が決定されました。端的にいえばこの宣言下での商いは、感染拡大防止のためとはいえ、行きたいなぁと思って下さる方に対して「どうかご遠慮ください」と言っているようなものだとアタクシは思っています。なら、要請を無視して営業してお酒も売ればいいかっていうとそうでもありません。やはり大切なのは感染拡大防止です。それはお客様もお店の我々も含めてのことで、健康第一です。いや、まぁ「お上には逆らえねぇ」ってのもありますがね。


各店の対応は形態や規模でそれぞれ違っていて、天宏では「昼は通常営業、平日夜の店舗営業はお休みでテイクアウトのみ。土日祝日の夜は時短営業」となっております。もちろん期間中はずっとお休みとかテイクアウトのみとか、大都市圏では自粛要請関係なくお酒も出すし時短もしないなんてお店もあるようでした。どれが正しいとかなんて無いんだと思います。


飲食業、調理師、料理人、板前やってますと日が暮れてからも稼ぎ時で、お食事やご宴席で賑わっているのがイイものです。大勢さまでお越しいただいても、小人数でも板前の心を込めたお料理で皆さんが楽しんでくださるだろうご様子を板場でバタバタしながら思いをはせるワケですな。新作のお料理の反応はどうだっただろう?お酒との相性はどうだろう?とかいろんなことを思います。そして形として残らない仕事ですので、もぐもぐごっくんで終わってしまうその僅かな時間を楽しんでいただき、盛り付けに込めた季節感なりのメッセージを喜んでいただける事がなによりの喜びなのです。


それがこのコロナ禍では全くなくなりました。まるで飲食業すべてが悪者扱いでお酒にコロナウィルスが入っているかのような扱いにはほとほと困りました。板前としての喜びもそうですが、天宏も一企業です。正社員、パートもがんばってくれています。それら人財のことを考えると、この難局はあまりにも厳しく長いものです。



天宏オリジナル冷酒「赤松山」。酒銘は見付の大橋商店さま、揮毫は浜松在住の書家、金山土洲先生(アタクシの書道の師匠)蔵元は花の舞酒造さまです。




宣言解除後には酒類の提供や時短営業の要請はしないとのことですので、一気にとはいかないまでも徐々に夜のお客様の出足も戻ってくるのではないのかなと思っています。おそらく寒くなり始める頃には、次の感染拡大が始まるでしょう。しかしそれをなるべく少なくして重傷者や死者が少ないように、また病床がひっ迫しないようにするには行政の仕事もありますが、私たちには手洗いに三密回避、マスク着用と手指の消毒などできることを粛々としていくしかないのでしょう。天宏でも従来の感染症対策を継続し、営業時間や酒類の提供も以前通りに戻していくよう準備を進めています。


月がふたけた、つまり10月になりますと毎年の事ですが、もうそわそわします。忘年会シーズンからおせちの事です。一昨年くらいでしたら素材の調達や仕込みの進め具合と在庫の確認など、各担当と連絡をしていったのですが昨年などは「どのくらいお客様が来てくれるだろう?」という心配の方がおおきく、実際半年から一年以上前からのご予約もキャンセルが続きました。今年の暮れにはこういったことが少しでも無くなって、お客様に喜んでもらえるように腕をふるえるといいなと願っています。


ウチの親方はよく「いくら板前が腕がいいとかエラそうにしていてもお客様が来てくれなきゃダメだ。売れなきゃダメ」と言っています。アタクシもよく言いますが「売りたいモノを作るんじゃなくて、売れるものを作らなきゃ」ってことなんですな。職人なんてぇのは独りよがりで自分の仕事に酔う事になりがちです。その心意気というか意地ってのも必要でしょうけど、そればっかりでお客様に喜んでもらえなきゃその腕は鈍らだと思うのです。みなさまに気に入っていただきご贔屓いただけるよう、変わらず精進し続けます。宜しくお願い致します。


今日もここまでお読みくださってありがとうございました。この次にお会いする時まで皆様にステキなことがたくさん訪れますように。それでは、また。ごきげんよう。




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