• 鈴木ひでひと

餅は餅屋

早いものでもう10月も半ば、去年のブログで「月も二桁、日も二桁」なんてのを書きましたが、まさにそんな季節ですね。日々の諸々に追われてじっくりと足元を見る時間が

少なくなっているような気がします。一日は24時間、これは万人に等しく同じであります。時間が無いなんてのは言い訳なんですな。


お越しくださいましてありがとうございます。ひでひとです。えぇ、毎日毎日言い訳ばっかりで生きてますよ。なんなら歩くと言い訳が着物の裾から漏れてきます。言い訳を小紋に

染めて反物ができるくらいです(笑)



さて。


餅は餅屋てのは、やっぱり専門家に任せた方が良い、素人には到底かなわないなんてことを言うようですな。料理は料理屋、なんて言ってみたいもんですが、まぁいつまで経っても

道半ば、未熟者は日々精進するのみなのですが。


その料理人、和食で言うならば「板前さん」ですが主人としてお店を構えているのであれば料理だけってわけにもいきませんね。必要に迫られればお店の修繕や経営のこと、人を雇う

のであれば労務のことなど、それはそれは多岐にわたります。もちろん、その道のプロに任せてもいいのでしょうけど、やっぱり自分でできるならお足がかかりません。


天宏の大親方、アタクシの父は本当に小さな店からのスタートでした。子供の頃障子の張替えをしていたのを覚えています。なんでも修業時代のお店で手伝いをしながら覚えたとか。

なんでも出来るに越したことはありませんね。そして、まだ祖父が存命の頃は、久保町に店があり狭いながらも庭がありました。祖父は庭の手入れが好きでしたが、父がやらない、

というか料理の仕事の方が手一杯で「やれない」と言った方がいいのでしょうけど、よく「俺が死んだら庭は草ぼうぼうになるだろうな」などと言っていたそうです。


しかし、そんな風に言われていた親方も脚立を出して高枝を切ったり、消毒や下草の処理など、手伝いの人はいるもののやっぱりやってます。それでも、やはり寄る年波でしょうか、

以前のように毎日庭に出てなんてことも少なくなってきました。親方が庭に出る日が少なくなってからなのかはわかりませんが、アタクシも「ここの植え込みを切らなきゃ」とか

「枝を払わないと暗いなぁ」とか思うようになりました。いや、思うだけで実際には何もしてませんけど。そのアタクシが、雑事であたふたするのをぼやいたりしますと、親方は

「小さな店はそれを一人でやっているんだ」と言います。至極ごもっともです。えぇ、ぐうの音も出やしません。


そして、これは親方の策略なのかもしれませんが、アタクシが修業から戻り結婚してしばらくすると、書を習えと言われます。正確には親方の友人である金山土洲先生が言ったとの

事なのですが、まぁそれをきっかけに書道を習い始めます。好きでも嫌いでもなかったのですが、仕事の合間に稽古して13年ほど習いました。そして、その甲斐あって、というか

今ではお店の案内やメニューの筆文字は自筆です。大きな紙ならパソコン使うより筆の方が早いですね。


そして、写真も習い始めました。メニューやサイトの写真、店内に飾ってある写真はアタクシの撮影です。親方は常々アタクシの写真の師匠とも長く交流があったので、お店に飾る

写真を定期的に撮影してもらおうと思っていたようです。しかし、アタクシがやるのなら安上がりでいいですな。いや、お足の問題だけではありませんが。



これらはアタクシなり親方が、お店をもっているから、お店に活かせるから、です。親方は本当は料理人ではなく庭師になりたかったと言っていました。一人では管理できないほどの

広い庭で、親方はある意味夢を叶えたといっても良いでしょう。そして、僭越ながらアタクシは、なんとか天宏のウェブサイトの管理ができるようになりました。いや、今の時代、

さほど難しいわけではありません。最初の頃は「ホームページビルダー」とか使ってファイル転送とか、HTML、CSSの手書きしてましたからね。それに比べれば今は楽になり、

表現の自由度も格段に飛躍して簡単にスタイリッシュなウェブサイトができるようになっています。


(サイトは簡単に出来るようになったんですが、そこに載せる料理写真に季節感がなかったり、華美な飾りつけだけが目を引いたり、なんてのも見受けられますね。

この辺りはまた別のお話と致しましょう。)


でも、やっぱり餅は餅屋です。いくら頑張ったところで師匠の書には遠く及ばず、写真も亡くなった師匠は空の上から首を横に振っているでしょう。そしてサイトのデザインなどは

言わずもがな。やっぱりプロが作ったのはカッコイイですし、サイトの訪問者に無駄な動きをさせずに目的の情報までたどり着けるように考えられています。それでもなんとか無い

スキルをひねり出して自分なりにがんばっているカンジです。はい、あくまでも自分なりです。人と比べたって仕方ないですもの。


そうそう、本館の板場で水道管の水漏れがしていたんですが、これも水道屋さんに修繕してもらいました。そこでアタクシなりの修繕方法をお伝えしたんですが


「そういうのじゃあ水って止まらないんですよねぇ」って言われちゃいました!爆笑!丁寧にいってるけど、素人はそんなもんだよねって感じですよ、コレ(笑)


でもね、聞いてよかったんです。こういう事例の時にはもう素人考えでは用をなさないのが分かったんですから。まさに「餅は餅屋」てことです。



そろそろ忘年会のご予約も入ってくるシーズンです。金曜日は特にご予約が集中してお受けできない場合もございます。ご予定がお決まりでしたら、お気軽にお問合せくださいませ。

温かいお料理は温かいうちにお出ししています。焼き物、天ぷらはお客様のスピードに合わせて調理していますので、並んでいて冷めてるなんてことはありません。板長はこんな

カンジでちょっと、いや、かなり偏屈ですが、美味しいものをお支度出来るように精進しております。




今日もここまでお読みくださってありがとうございました。この次にお会いする時まで皆様にステキなコトがたくさん訪れますように。それでは、また。ごきげんよう。