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執筆者の写真鈴木ひでひと

ひとつの時代

お疲れさまです。


このところ一気に季節が進み、日中でも涼しさを通り越したような体感気温です。体調管理が大変ですね。アタクシもこの間まで、木綿や綿麻、綿紬の着物を着ていましたが、半襦袢の下に一枚着るようにしました。季節がいつのころからか早足になったようです。みなさまもお気を付け下さいね。お越しくださいましてありがとうございます。ひでひとです。


さて、先日あるアスリートの引退発表がありその引退試合が行われました。松坂大輔投手そして斎藤佑樹投手です。そして大相撲では横綱白鵬が引退を発表、間垣親方を襲名しました。もう一つ。この方はアスリートではありませんが、アニメ「ルパン三世」で拳銃の名手次元大介を50年演じてきた、小林清志さんも引退なされました。そして卓球界では磐田市出身の水谷隼選手も現役引退を発表し、近く静岡エコパスタジアムで行われるTリーグの試合が東京五輪凱旋試合と事実上の引退試合になるでしょう。観客を入れて行われる試合で自分の雄姿を多くの人に届けたいという思いがあるのでしょう。最後の姿に注目したいですね。


ある時代において綺羅、星の如く活躍した人が一線を退くとなると、人だけではなく「時代」も一緒に変わっていくような感じがします。昭和ではいわゆる「スター」と呼ばれる方がいらっしゃって、その方たちが亡くなったりすると「昭和が終わった」とか言われたりしましたね。石原裕次郎さん、美空ひばりさんが思い出されます。


松坂投手も「平成の怪物」と呼ばれ、その活躍はここで申し上げるまでもないくらいです。そして「松坂世代」とまで呼ばれています。これは斎藤投手も同じく「ハンカチ世代」と呼ばれていますね。大相撲では並び立つ両雄を称して、大鵬柏戸は「柏鵬時代」、北乃富士玉の海を「北玉時代」北の湖輪島を「輪湖時代」、「若貴時代」なんてのもありましたね。その名を冠して呼ばれる時代には、その時のニュースはもちろん、個人的な出来事も思い起こされます。よくいう「記録より記憶に残る」ってのですね。確かにすごく活躍しているように覚えていても、数字は突出していないってのはありがちなことで、逆にそれほど目立たない選手でもデータを紐解いてみると、意外な数字が出てきたりします。


これって、私たちの記憶にも同じことが言えるのではないかなぁと思ったりします。思い出の中のあの人とは、いろんな場所にいったりしたけど一番記憶に残っているのは何気なくかけられた言葉とか普段のクセとか、そんなカンジです。みなさんにもありませんか?ふと思い出すのは貴女の横顔、どこか寂しそうに見えて声をかけるのをついためらってしまった…。あ、いや、イメージですイメージ。巻き毛でブルゴーニュルージュがスキな子猫ちゃんだとかいうのもイメージです。イメージ、イメージ。



私たち料理人でも、やはり時代があります。甘い味や油っぽい味、濃い味が良しとされたり、また逆に薄味が良しとされたりします。これは私の父、天宏の大親方が、よく言ってますね。「昔はもっと甘いこと、量の多いことがご馳走だった」とのことです。しかし、時代は移ろっていきます。その中でもお客様の記憶にとどめていただけるような味であり、お店であることが大切なことだと思っております。アタクシはお店とお客様を親方、女将さんから受け継いだ身です。あまり急に自分の色を出すのも大親方の手前控えてきました。それでもいつまでも変化しないというのもいけないと思い、少しずつですが自分なりの部分を出しています。そのあたりのバランスって難しいんですが、基本はお客様に喜んでいただくこと、そしてお店にも利があること、そして天宏一同にもやりがいと利があることの3つがちょうど上手くいくように!ってカッコよく言いますがなかなかねぇ。そんなこんなを試行錯誤してたら齢50を過ぎました(笑)


アタクシの色の一つにおせち料理があります。焼津、温石さまでの修業時代には茶懐石料理とお蕎麦屋さんもありましたので、年越し蕎麦にかかりきりでしたが東京、和幸さまではおせち料理をやっていました。それが基になって、地元の素材、天宏の味として作っています。大晦日の午後1時からのお渡しになりまして冷蔵保存で、盛り付け後の冷凍処理は一切していませんので、解凍後の水っぽさなどの冷凍食品の弱点は感じられないです。



蓋無しの画像は4名様用30000円税別、蓋有りは2~3名様用20000円税別です。お重箱の大きさが違います。また2~3名様用には切り身の焼き魚は入りません。画像はイメージ写真です。仕入れの都合により内容が変更する場合があります。クリスマス頃までお電話0538-32-7078にてご注文承っております。



今日もここまでお読みくださってありがとうございました。この次にお会いする時まで皆様にステキな事がたくさん訪れますように。それでは、また。ごきげんよう。


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